受託開発とSESの違いについて!
エンジニアとして働いていても、受託開発とSESの違いってイマイチわかりづらいですよね…。
本記事ではIT業界15年の僕が、
受託開発とSESの違いについて、5つのポイントで解説します。
さらに、受託開発または、SESのどちらを選ぶべきかも紹介していきます!
受託開発とSESの違いを10秒で説明するとコチラ。
- 社内で開発、給与は高め、納品責任がある=『受託開発』
- 客先へ常駐、責任が少ない、労働時間で契約=『SES』
こんな感じです。

受託開発は良い、SESは悪いって聞くけど本当なの…?

人によって合う合わないがあるから、どんな働き方をしたいかで変わるよ。
本記事の内容は、次のテーマで受託開発とSESの違いを解説していきます。
本記事のテーマ
- 【受託開発とSES】違いを5つのポイントで比較
- 受託開発とSESは、どっちに進むべき?
- 最強は受託開発+SESを経験できる会社
「受託開発とSESどっちに進むべきか?」で悩んでいる方向けにまとめてあります。
※ちなみに、受託開発とSESだけを比較しているので、自社開発や社内SEには触れていません。
\飛ばし読みするならコチラ/
【受託開発とSES】違いを5つのポイントで比較

働く場所が「社内」か「客先」かだけではありません。
受託開発とSESの違いは5つ。
- その①:責任・リスク
- その②:給与
- その③:残業
- その④:スキル
- その⑤:入社難易度
各ポイントをまとめたのがこちらです。
受託 | SES | |
---|---|---|
責任・リスク | 大きい | 少ない |
給与 | 高め | 低め |
残業 | 多め | 少なめ |
スキル | 管理力など | 環境適応力など |
入社難易度 | 中くらい | 低い |
1つずつ見ていきましょう。
その①:責任・リスクの違い
受託開発とSESでは、そもそも『契約』が違います。
受託 | SES | |
---|---|---|
契約 | 請負契約 | 準委任契約 |
責任 | 大きい | 少ない |
リスク | 高い | 低い |
報酬 | 納品して発生 | 働いた時間で発生 |
『受託開発』の責任・リスクは?
受託開発の『請負契約』は、「責任をもって期日までにシステムを完成させます」という契約。
システムを完成させて納品しなければ、報酬は発生しません。

トラブルで納期が遅れたりすると、場合によっては赤字になることも…。
しかも、納品後に不具合があれば対応する必要もあるため、責任とリスクが大きい契約といえるでしょう。
『SES』の責任・リスクは?
一方、SESの『準委任契約』は、「労働と技術力を時間で提供するサービス」です。
契約した常駐先で働いた時間に応じて報酬が発生します。

システムを完成させる責任がないから、気持ちは楽ですね!
とはいえ、任された仕事は責任をもって対応しましょう。
請負契約と準委任契約については、下記記事もご参考にしてください。

その②:給与の違い
受託開発は責任・リスクが高いので、給与も高い傾向にあります。
受託 | SES | |
---|---|---|
給与 | 高い | 低め |
理由 | 直請けが多い 会社利益が多い | 下請けが多い 会社利益が少ない |
なぜなら、IT業界のシステム開発は多重請負構造だから。
下に行けば行くほど、会社の利益は少なく、給与は減ります。

こんな感じです。
受託開発だと元請・1次受けが多いので給与は高く、SESだと4次請け、5次請けとかもあるので給与が低くなります。
ちなみに、給与格差は年齢が上がるほど差がひらきます。

20代では大きな差はありませんが、30代前半では約138万円も給与に差があります。
高い年収が希望なら、受託開発がオススメです。
その③:残業の違い
受託開発は残業が多く、SESは残業が少ない。

受託開発である1次請けの業務量が一番多く、下請けになるほど少なくなるためです。
なぜなら、SESだと時間契約をしているため、過度な残業は制限されるので。
一方、受託開発の請負契約では納品責任があるため、業務量が多くなっても対応する必要があります。
残業の違いは、契約の影響が大きくかかわります。
その④:スキルの違い
受託開発とSESでは、求められるスキルが違います。
受託開発では、客先との調整・交渉・システム設計にかかわる機会が多くあります。

いわゆる、「上流工程」のスキルですね。
また、下請け会社のエンジニアをまとめ、納期通りにプロジェクトを進める管理能力も求められます。
一方SESでは、「どこでも活躍できる能力」が重要です。
なぜなら、常駐先は常に変わるので。
自分の得意な技術をいかして、どんな環境・どんな人とも仕事ができるスキルが必要です。
その⑤:入社難易度の違い
入社難易度 | |
---|---|
自社開発 | 高い |
受託開発 | 中くらい |
SES | 低い |
SESは未経験エンジニアでも採用している会社が多くあるので、入社難易度はメッチャ低いです。
ぶっちゃけ、少しでもエンジニア経験があれば即オファーがもらえるでしょう。

ただ、SESはブラック企業が多かったりするので気をつけましょう。
SESの優良企業については、こちらの記事をご覧ください。
参考記事:SES優良企業ランキング!ホワイト企業の見分け方5選と転職方法も解説

一方、受託開発はSESに比べて難易度は高めです。
なぜなら、新卒や未経験も採用しているけど、メインは経験者だから。
やはり、納品責任のある請負が基本なので、実力がある人が求められます。
受託開発とSESは、どっちに進むべき?

結論、あなた次第です。
どちらもメリット・デメリットがあるので、どんな働き方をしたいのかで選ぶべきです。
まさに、本質ですね。
- 責任をもってリーダーや上流工程をやりたいなら → 『受託開発』
- 多くの現場を経験しながら人脈も作りたいなら → 『SES』
上記の視点で考えるのが良いかなと。
もし、「自分はどうしたいんだろう…?」って悩むなら、次の記事も参考にしてください。
いろいろな働き方を解説しつつ、転職を成功させるコツなどを紹介していますので。
参考記事:SESからの転職先おすすめ7選!転職を成功させる方法・よくある質問5つも解説

最強は受託開発+SESを経験できる会社

記事のポイントをまとめます。
- 『受託開発』は、“社内で仕事ができる”、“給与は高め”、“責任と残業が多い”
- 『SES』は、“責任と残業が少ない”、“給与は低め”、“客先常駐する”
- リーダーや上流工程を経験したい → 『受託開発』
- いろいろな現場を経験して、人脈を作りたい → 『SES』
- 受託開発とSESにどっちが良いとかない → あなた次第で
最後にお伝えしたいのが、「受託開発+SESの2つを経験できる会社が最強」ということ。
ぶっちゃけ、どっちも経験しないと判断ができないですからね。
「受託開発→SES→受託開発→SES」=自分の進むべき道が見える
こんな感じです。
悩むなら、1つの会社で2つ経験するのがベストな答え。
上場している大手IT企業だと、富士ソフトとかは「受託開発+SES」をやっているので、いろいろ探してみましょう。
ちなみに、どんな会社が「受託開発+SES」をやっているか知りたいなら、IT系転職エージェントを使うようにしましょう。
求人サイトだけだと分かりづらかったり、ウソ情報がのっていたりしますので…。
このあたりを避けるためにも、IT系転職エージェントを使うのは必須かなと。
3分あれば無料で登録ができるので、ぜひ使ってみてください。
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それでは、この辺で。
最後までありがとうございました!