【解説】SES契約は違法?偽装請負・多重派遣・事前面談で悩むエンジニア向け

記事のまとめ

SES契約は違法なのか?について解説。

客先常駐でエンジニアを働かせる契約の1つが、SES契約。

ただし、偽装請負多重派遣(二重派遣)事前面談など、違法な方法でエンジニアを働かしている会社もあります。

本記事では、「SES契約は違法なのか?」を解説しつつ、

違法となる4つのパターン勘違いされる3つの事例をご紹介します。

エンジニア

SES契約って違法なの?
このまま働いても大丈夫なのかな?

ライヲン

SESは違法じゃないよ!
ただ、違法になる方法で働かされてる場合があるから、正しい知識を身につけよう!

SES契約が違法になるパターンは4つ間違われる事例は3つに分けられます。

本記事では7つの項目を例にして、SES契約が違法なのかを解説します。

目次

結論:SES契約は違法じゃない

結論からお伝えすると、SES契約は違法じゃないです。

「準委任契約」と呼ばれる、しっかりした業務委託契約の1つです。

そもそも、SES契約とは?

SES契約=準委任契約。

SES(準委任契約)とは?

客先から依頼された業務に対して、エンジニアが技術力や労働力を提供し報酬をもらう契約

特徴としては、次の3つです。

  • エンジニアが働いた時間で報酬が発生
  • 納品・成果物に対する責任はない
  • 客先からの指揮・命令を受ける必要はない

派遣や請負とは違うので、注意しましょう。

派遣と請負との違いとは?

一覧でまとめました。

スクロールできます
契約名SES
(準委任契約)
派遣請負
指揮命令なしありなし
成果の判断働いた時間働いた時間システム納品
完成の責任なしなしあり
報酬の支払毎月毎月システム納品後
免許なしありなし

派遣契約との違いは、「指揮命令」ができるかどうか。

  • 派遣:現場の担当が、指示をして「OK」
  • SES:現場の担当が、指示するのは「NG」

指揮命令が「できる・できない」が、SESと派遣の違いです。

また、請負契約との違いは、「納品責任」があるかどうか。

SES(準委任契約)では、エンジニアが働いた時間で報酬が発生するのに対し、請負契約はシステムを完成させて納品するまで責任があります。

SES契約と派遣・請負の違いをまとめた記事もあるのでご覧ください。

SES契約が違法となる4つのパターン

でも、なぜSES契約は違法と呼ばれるのでしょうか?

この章では、SES契約が違法となる4つのパターンについて解説します!

知らずに違法契約で働いている場合があるので、注意してみていきましょう。

①:偽装請負は違法?

結論、偽装請負は違法です。

偽装請負とは?

SES契約なのに客先から直接指示をするなど、実態としては「派遣契約」と同じ状況になっていること。

SES(準委任契約)は仕事を委託する契約なので、客先からは直接指示・管理をする権限はありません。

「派遣契約」だけが指示をしたり、管理する権利がある契約なのです。

これを、厚生労働省では「指揮命令権」と呼んでいます。

もし、SES契約なのに指揮命令を直接している場合、「労働者派遣法」に違反します

引用:厚生労働省-労働者派遣制度について

平成27年に労働者派遣法の改正もあったので、より厳しい取り締まりが予想されます。

②:多重派遣(二重派遣)は違法?

雇用契約のない労働者を派遣することは違法です。

多重派遣(二重派遣)とは?

労働者を派遣された会社が、さらに別の会社へ労働者を派遣している状況。

引用:厚生労働省-二重派遣は派遣法違反ですか(PDF)

図のイメージですね。

派遣契約は「派遣元」・「派遣先」・「労働者」の3者関係でなければなりません。

多重派遣をしている場合、「職業安定法」に違反となります。

③:1人客先常駐は違法?

1人客先常駐は、「偽装請負・違法派遣」の可能性があります。

理由としては、次の2つです。

  • 客先から「直接指示」がNG
  • 客先での「勤怠管理」がNG

これらを解決できるのであれば、1人常駐でも違法になりません。

ぶっちゃけ、なかなか難しいですが…。

このあたりについては、「【SES契約】客先常駐で一人は違法?準委任契約で問題になる3つを解説」の記事で詳しく解説しています。

④:事前面談は違法?

SES(準委任契約)は違法になる可能性があるグレー。

ただし、派遣契約で事前面談をするのは、「労働者派遣法」に違反するので100%違法です。

労働者派遣法第26条6項
労働者派遣(紹介予定派遣を除く。)の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約の締結に際し、当該労働者派遣契約に基づく労働者派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない。

引用:総務省行政管理局-e-Gov ポータルー労働者派遣法

簡単に説明すると、「どんなエンジニアなのか?」がわかる事前面談や履歴書の提出は、派遣契約だと『禁止』というとです。

SES(準委任契約)については、厚生労働省が出している「労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド」で、下記のように書かれています。

労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド

発注者が請負労働者の職務経歴書を求めたり事前面談を行ったりする場合は、一般的には当該行為が請負労働者の配置決定に影響を与えるので、労働者派遣事業又は労働者供給事業と判断されることがあります。

引用:労働局-労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド

いろいろ書いてありますが、事前面談をすると「100%NGじゃないけど、派遣と同じって判断する可能性もあるよ」という内容です。

事前面談については、SES業界だとグレーな部分と言われています。

補足として、面談ではなく「顔合わせ・職場見学」ならOKとされています。

事前面談がNGな理由として、客先(派遣先)だけに決定権があるから。

顔合わせ・職場見学なら、エンジニアも選ぶ権利があるということでOKとなります。

エンジニア

違いがわからないんだけど…?

ライヲン

ぶっちゃけ、一緒だよ。
職場見学と言いつつ、普通の面談だからね…。

言ってしまえば、法律の抜け道を探しているだけ。

IT業界は現状と法律がマッチしていないので、違法じゃないように「顔合わせ・職場見学」として、グレーな対応をしているのが実態です。

今回ご紹介した違法性の高い会社で働き続けるのはリスクが高いため、僕としては早めの転職をおすすめしています。

ぶっちゃけ、世の中IT企業は多いので、問題がある会社で働くメリットはありませんからね。

試しに下記IT転職エージェントに登録してみてください。

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SES契約で違法じゃない3つの事例

ここからは、違法と勘違いされやすい3つの事例を紹介していきます。

上記について、身に覚えがある人もいるんじゃないでしょうか?

①:引き抜きは違法じゃない?

SESでの引き抜きは原則OK。

違法ではありません。

そもそも、法律で「職業選択の自由」が保証されているので。

日本国憲法 第22条第1項

「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」

引用:総務省行政管理局-電子政府の総合窓口(e-Gov)-日本国憲法

エンジニアが「自分の意思」で転職を決めているなら問題はありません。

とはいえ、「悪質」な引き抜きは問題になる場合ことも…。

SESの引き抜きについてまとめた記事がありますので、不安な場合はチェックしておきましょう。

②:経歴詐称は違法じゃない?

前提として、経歴詐称をさせるような会社は辞めるべきです。

ぶっちゃけ、「経歴詐称=詐欺」なので。

とはいえ、実はSESで経歴詐称をしても違法ではありません。

なぜなら、SESの経歴詐称は「詐欺罪」にならないから。

詐欺罪の定義は下記です。

刑法第246条 詐欺

人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する

引用:総務省行政管理局-電子政府の総合窓口(e-Gov)-刑法

ポイントとしては、人をだまして「お金・財産」を手に入れたかです。

SESでの経歴詐称は、ウソをついて客先で仕事をする権利を手に入れただけ。

支払われるお金は、客先で仕事をしたことに対する「対価」なので詐欺罪にはなりません。

個人的には違法だと思うのですが、上記理論のようです。

ただ、SES・客先常駐で経歴詐称させられるエンジニアは、確実に不幸になります。

【ダメ絶対】SESの経歴詐称について解説【結論、不幸になります】の記事では、詳しく解説しつつ対策もご紹介しています。

③:多重請負は違法じゃない?

結論、多重請負は違法じゃないです。

請負契約とは?

仕事を下請け会社に依頼して、「完成された仕事の結果」に対して報酬を支払う契約

「仕事の完成」に責任を負うと納得しているなら、下請け会社が何社いても問題ありません。

あくまで、「偽装請負」や「多重派遣」の場合は違法となりますが、「多重請負」は法律に違反しません。

IT業界以外でも、建築業界は多重請負で仕事をしていますので。

ただし、多重請負には「中間マージンによる低収入」の問題があります。

いわゆる、ピンハネですね。

こんな感じで、間の会社にマージンを抜かれて、エンジニアの給料は少なくなります。

4次請け・5次請けなど、下請け過ぎる企業だとより年収は低いですね。

もし、30代で年収400万円台なら一度IT転職エージェントに登録してみてください。

登録は無料ですし、今以上に年収をもらえる会社が見つかると思いますので!

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まとめ:SES契約は違法じゃないけど、会社が不安な時の解決策

本記事をまとめました。

  1. 結論、SES契約は違法じゃない
  2. 「SES契約=準委任契約」、派遣・請負との違いあり
  3. 偽装請負・多重派遣は違法
  4. 事前面談・1人常駐は違法の可能性があるグレー
  5. 多重請負・引き抜き・経歴詐称は違法ではない

こんな感じです。

最後にお伝えしたいのが、SESで違法している会社で働くべきではないということ。

今は良くても、法律が厳しくなったり、労働局から指摘が入ったら一発アウトなので。

客先から直接指示を受ける場合、準委任契約でなく派遣契約になるはずですが、弊社は準委任契約でした。

つまり偽装請負という違法ですね。

SES企業ではこういうのが、当たり前に横行しているのかもしれませんが、法律違反してる所で長く働こうとは思わないので早く知識と経験を付けたい…。

— さな@未経験からエンジニアへ (@skl99pgm) November 25, 2020

まさに、この通りですね。

SESでも優良企業はあるし、社内SEや自社開発の企業でも求人募集はいくらでもあるので。

自分の会社に不安を感じているなら、無理して働き続ける必要はないかなと。

もし、SESの優良企業を探すなら、「【注目】SESのホワイト優良企業とは?5つの特徴・転職方法・ランキングを大公開」の記事を参考にしてください。

この機会に、SES以外で働こうと思うなら「SESからの転職先おすすめ5選!採用担当が転職に必要なすべてをご紹介」の記事が役立つと思います。

どんな選択にしろ、違法な会社で働き続けるのは不幸でしかないのでやめるべきです。

締めくくりとして、SESで悩むエンジニアの相談にのってくれる、IT転職エージェントをご紹介して終わりにします。

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参考記事:

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