SIerとSESの違いについて!
ビジネスモデルの違いだけじゃなく、
責任、契約、役割、スキル、年収など、 5つのポイントで徹底解説。
また、「SIerとSESはどっちがいいか?」についてもお話します。
どっちに進むべきか悩んでいる方は、必見ですよ。
SIerとSESの違いってわかりづらいですよね…。
違いをひとことで説明すると、次のような感じにです。
- SIerは「依頼を受けてシステム開発をする会社 」
- SESは「エンジニアの紹介をするサービス」
・・・、「どう違うの?」、「どっちもシステム開発をするでしょ?」ってなるかなと…。
しかも、2つをネットで調べると「SIerはやめとけ!」「SESはやめとけ!」って出てくるので、
「どっちならいいんだよ!」とツッコミたくなると思います。

いろいろな意見や解説があって、わかりづらいよ…。

重要なのは、SIerとSESの正しい違いを理解して、自分にあった会社を選ぶことだよ!
そんな今回は、SIerとSESのビジネスモデルの違いを、5つのポイントでわかりやすく解説。
また、SIerとSESどっちがいいのか?についてもご紹介します。
SIerとは?「SI」についても説明
「SI」とは「システムインテグレーション」の略語。
企業が希望するシステムを「提案・開発・運用」まで、すべてを請け負うサービスです。
そして、このSI業務をする事業者を「SIer(システムインテグレーター)」と呼びます。

イメージとしては、こんな感じですね。
例えば、銀行のATMです。
「全国でお金の引落・振込・預入をするシステム(ATM)」を作って欲しいと依頼があったらSIerの出番。
- どんなシステムにするか?
- 機能はどうするか?
- 金額はいくらか?
- どう作るか?
- どう管理していくか?
これらを銀行側の要望を聞きながら、実際にATMのシステムを作り上げるのがSIerの仕事です。
補足情報として、SIerには5つの種類があります。
- メーカー系SIer
- ユーザー系SIer
- 独立系SIer
- コンサル系SIer
- 外資系SIer
5つの違いについては、簡単に次の図でまとめてみました。

最初は細かな違いを気にする必要はありませんが、ユーザー系SIerはホワイト企業が多いということは覚えておきましょう。
このあたりは、「【狙い目】ユーザー系SIerはホワイト!5つの理由と就職・転職方法」の記事で詳しく解説しています。
また、「SIerはやめとけ!」ってネットの記事が気になる方もいらっしゃるかなと。
結論、SIerは大丈夫ですので「SIerはやめとけ?IT業界16年の営業が解説【オワコン企業を避ければ大丈夫】」を読んでみてください!

SESとは?

「SES」とは「システムエンジニアリングサービス」の略語。
客先のプロジェクトにあわせて、エンジニアの紹介(労働力・スキルの提供)をするサービスです。
- 客先のプロジェクトにあわせて、エンジニアを紹介
- エンジニアは客先に常駐して、プロジェクトごとに業務
- エンジニアの働いた時間(技術・労働力提供)で売上発生
具体的には、次のような客先でエンジニアに働いてもらいます。
- 人手が足りていない大手SIer
- 開発人員が少ないWeb系企業
- 急な増員が必要なプロジェクト
状況に応じて必要なエンジニアに働いてもらえるのがSESの特徴ですね。
ちなみに、「SESはやめとけ!」と言われたりするので、不安な方も多いのかなと。
もし、SES業界が気になる方は、「「SESはやめとけ」ってホント?業界8年の営業&採用担当が徹底解説」の記事もご覧ください!

SIerとSESの違いとは?【5つのポイント】

この章では、SIerとSESの違いについて基本的な5つのポイントをご紹介します。
わかりやすく、一覧でもまとめました。
SIer | SES | |
---|---|---|
責任 | 重い | 軽い |
契約 | 請負 | 準委任・派遣 |
役割 | 上流工程 | 下流工程 |
スキル | 幅広い知識・経験 | 専門的なスキル |
年収 | 高い | 低い |
それでは、1つずつ詳しく解説していきます!
①:責任の違い
SIerとSESの『責任の違い』は、次の通り。
結論として、SIerの方が責任は大きいです。
SIerとSESの責任の違いは「システムの完成・納品までに責任があるか無いか」がポイント
SIerは「システムを完成させて納品」するまでが仕事ですが、SESは「指定された期間に業務」をすればいいだけなので。

SIerは責任が大きい代わりに、会社の売上やエンジニアの年収は高くなるよ!

SESは責任が少ないからって、手を抜くのはNGだよ!
②:契約の違い
SIerとSESの『契約の違い』は、次の通り。
SIerはシステム開発を一括して請け負う「請負契約」が一般的です。
「しっかり完成させて納品しますよ!」って契約なので、責任が大きいんですよね。
対して、SESは依頼された仕事をする「準委任契約」や「派遣契約」が基本です。
あくまで業務を任される契約なので、システムの完成に対しては責任がありません。

ちなみに、SES業界では「準委任契約=SES契約」と呼ばれたりもするよ!
それぞれの契約の違いを一覧でもまとめましたので、ぜひご覧ください。
契約名 | SES (準委任契約) | 派遣 | 請負 |
---|---|---|---|
指揮命令 | なし | あり | なし |
成果の判断 | 働いた時間 | 働いた時間 | システム納品 |
完成の責任 | なし | なし | あり |
報酬の支払 | 毎月 | 毎月 | システム納品後 |
免許 | なし | あり | なし |
もし、イマイチわからないな…ってことであれば、
「SIer=システムを納品」「SES=指定時間を働く」って覚えておけばとりあえずOKです!
③:役割の違い
SIerは「上流工程」、SESは「下流工程」のフェーズが多いです。
フェーズ(工程) | SIer | SES |
---|---|---|
要件定義 | ◎ | △ |
基本設計 | ◎ | ○ |
詳細設計 | ◎ | ○ |
開発・製造 | ○ | ◎ |
テスト | ○ | ◎ |
運用・保守 | ◎ | ○ |
上記は一例ですが、だいたいこんな感じ。
SIerは「要件定義・基本設計」の上流工程がメイン。
具体的には、「客先との折衝」「プロジェクト管理」「設計書作成」が求められます。

「どんなシステムを作るか?」を企画からプロジェクトにかかわったりするよ!
SESは下流工程と呼ばれる「開発・テスト」が多いめ。
開発やテストは人数の増減があるので、状況に応じて対応できるSESの依頼が多くなります。

ただ、SESでも上流工程は担当するから、システム開発の全体にかかわれるよ!
④:スキルの違い
SIerとSESのエンジニアでは、求められるスキルが違います。
SIerは「ジェネラリスト(幅広い知識・経験)」として、システム開発全体の知識を持ちつつ、
プロジェクトが完了するまでの管理・マネジメントスキルが必要です。
対して、SESは「スペシャリスト(専門家)」。
得意なスキルを武器に、いろいろなプロジェクトで活躍することが求められます。
そのため、SESエンジニアは初めて一緒に仕事をする人と円滑なコミュニケーションをとりつつ、
さまざまな環境で実力を発揮する柔軟さが必要です。
⑤:年収の違い
最後に、SIerとSESの『年収の違い』について解説します。
ハッキリ言って、SIerとSESの年収を比べたらSIerの方が高いです。
システムエンジニアの平均年収は約550万円。
中小のSIerでも、だいたいこれくらいはありますので。

対して、SESの平均年収は500万円以下の会社がほとんど。
理由は簡単で、SESは下請けのさらに下請け企業が多いので、間の会社に利益(マージン)を取られてしまうからです。

このあたりは「SESの平均年収は?500万が限界?給料が上がらない理由と交渉方法」の記事で詳しく解説しているので、気になる方はご覧ください!

SIerとSESの『良い点』の違い

この章では、SIerとSESの『良い点』の違いをエンジニア視点でまとめてみました。
一覧にすると、以下のとおりです。
それぞれ見ていきましょう!
SIerの良い点
SIerの良い点は次の3つ。
- 年収が高い
- 上流工程にかかわれる
- 安定企業が多い
特に注目すべき点は、年収がSESに比べて高いことです。
IT業界は多重下請構造になっているので、
上流の会社ほど利益(マージン)が抜かれないので売上・年収は高くなります。

上記のようなイメージですね。
しかも、SIer同士でも規模の大きさによって年収は違ってきます。

このことから、SIerで働くとしても「どんな会社で働くのか?」が重要かなと。
SIerの優良企業やホワイト企業の見つけ方についてまとめた記事もあるので、ぜひご参考にしてください。
【狙い目】ユーザー系SIerはホワイト!5つの理由と就職・転職方法
【公開】独立系SIerの優良ホワイト企業とは?特徴6つを徹底解説
SESの良い点
SESの良い点は、以下の3つです。
- 責任が少ない
- いろいろな環境で働ける
- IT未経験でも転職しやすい
やはり、SESで働く一番のメリットは「責任が少ない」ことかなと。
SESは「働いた時間」が成果になるため、システムを完成させる責任はありません。
また、指定した時間を超えて仕事をすると「超過金額」が発生する契約がほとんど。
そのため、作業時間が調整されやすく、残業も少ない特徴があります。

手を抜くのはNGだけど、SIerに比べてプレッシャーが少ないのはうれしいよね!
また、SES企業では未経験エンジニアを積極採用してる会社が多いのも特徴。
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SIerとSESの『悪い点』の違い

良い点だけじゃなく、SIerとSESの『悪い点』の違いもチェックしましょう。
SIerの悪い点
SIerの悪い点は、以下3つ。
- 責任が大きい
- マネジメント力が必要
- プログラミングが身につかない
SIerは請負契約のため、システムを完成させて納品する責任があります。
そのため、予定が遅れたり、トラブルが起きれば、残業や休日出勤をしてでもシステムを完成させる必要があります…。

SESに比べて、大きな責任がある仕事だよね…。
また、SIerはシステム開発全体にかかわりますが、上流工程がメイン業務です。
結果として、マネジメントや管理業務が多く、プログラミングの仕事は少なくなります…。
プログラミングが好きだったり、マネジメント業務が苦手な人にとっては、SIerの仕事は向いていません。
SESの悪い点
下記の3つが、SESの悪い点です。
- 給与が安い
- 評価がみえづらい
- 当たり外れがある
改めてお伝えすると、SESは多重請負構造の一番下に位置します。

場合によっては、5次請…、6次請…、さらに下請けってこともあります…。
間の会社が増えれば増えるほど、マージンが抜かれるので「売上が低い=年収が低い」ということも…。
また、SESはいろいろな環境で仕事ができるメリットはありますが、
社内からの評価が見えづらく、プロジェクトの当たりハズレがあります…。
- 職場の雰囲気が悪い
- 残業が多い(炎上している)
- リーダーとあわない
- 仕事をがんばってもだれも評価してくれない
- パワハラ・セクハラがある
・・・などなど。
SESは責任が少ないかわりに、プロジェクトや会社に振り回されることも…。
とはいえ、SESでも年収が高く、しっかりとした評価体制がある会社もあります。
「SES優良企業ランキング!ホワイト企業の特徴と転職方法も解説」の記事では、SESの優良ホワイト企業についてまとめているので、ぜひチェックしてください!

結論:SIerとSESはどっちがいいの?

僕としては、自分にあった働き方ができる会社を選べばOKだと思っています。
SIerとSESを選ぶのに正解はないので、悩んでいる人は上記を基準にしてもらえれば大丈夫です。
ただし、会社選びは超重要なので、転職するなら優良企業を探してください!
「SIerはやめとけ!」「SESはやめとけ!」って声を聴きますが、結局は会社次第なので。
転職を失敗している人は、1人で転職活動をして、なんとなくで選んだ会社に入社していることが多いです…。

入社した後に、聞いてた話と違っていたってことは多いからね…。

転職サイトや会社のHPは良いことしか書いてないから要注意だよ!
IT企業は何万社ってあるから、1人で優良企業を探そうと思っても限界があるんですよね…。
なので、本気でSIerかSESの優良企業に転職したいと思ったら、IT転職エージェントに相談するのがベストです!
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SIerとSESの違いについてまとめ
本記事では「【SIerとSESの違い】5つのポイントと良い点・悪い点を徹底解説」について書きました!
改めてお伝えすると、SIerとSESのどっちがいいかはあなた次第です。
SIerが合う人もいれば、SESで働いているのに高い年収をもらっている人もいますので。
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